上海教育事情ブログ

上海の日本人向け教育事情についていろいろと書いていきます。学校、塾、語学教室、文化教室、スポーツ教室など。

主語と述語

英語でも、国語でも、古文でもどれでも大事なのは主語と述語を捉えることです。そんなの、本当は簡単なことなはずですが、これが意外にもちゃんとできている人は多くない。例えば次のような英文を見てましょう。

 

He is from America.

 

これを「彼の出身はアメリカです」というように訳す人が意外にも多いんです。まあ、実際に日常生活を送る上ではそれで全く問題はないのですが、それでは試験の英文和訳で減点されてしまいます。というのも、試験の英文和訳は直訳が求められるからです。

 

ということで、主語が「He」動詞が「is」なので、「彼は~です」と訳すようにして、「彼はアメリカ出身です」というようにします。さて、次はどうでしょう。

 

The bag, which looked old, was carried to his room carefully.

 

いきなり高校英語になりました。笑

でも、これもそれほど難しくはないです。まずは主語を確認しましょう。主語が「the bag」であることがわかるレベルであれば十分です。あとは動詞を考えましょう。「which looked old」は後から挿入された句として考えればいいので、この文の動詞は「was carried」となります。ということで、「the bag was carried」という主語と動詞の関係から「そのかばんが運ばれた」という意味がとれるわけです。

 

さらに他の語句も付け足して「The bag was carried to his room carefully」としましょう。これも主語と動詞がしっかりしていれば「そのかばんは彼の部屋に注意深く運ばれた」とちゃんと訳せます。「which looked old」は「古そうに見えたが」とかばんの後に付け加えます。それだけです。

 

こうして主語と述語をちゃんと捉えていれば訳すことは問題なくなります。

 

さて、古文ではどうでしょうか。次の文を見て下さい。

 

鹿を求め歩く程に、目を合せたりければ、「鹿ありけり」とて、押しまはし押しまはしするに、たしかに目を合せたり、矢比にまはし取りて、火串に引きかけて、矢をはげて射んとて、弓ふりたて、見るに、この鹿の目の間の、例の鹿の目のあはひよりも近くて、目の色も変りたりければ、怪しと思ひて、弓を引きさしてよく見けるに、なほ怪しかりければ、矢を外して、火を取りて見けるに、鹿の目にはあらぬなりけりと見て、起きば起きよ思ひて、近くまはし寄せて見れば、身は一張の皮にてあり。

「宇治拾遺物語」より

 

ものすごく長い一文です。今の時代なら学校の国語の授業で「一文はもっと短くしなさい」と必ず言われます。でも昔はこれで良かったんですよね。結局いいと言われる文章スタイルなんて、その時代時代の流行でしかないのかもしれません。

 

そんなことはおいておき、この文章、これだけ長い一文ですが、主語は鹿を射ようとしている男なんですね。なので、その行動をだらだらと書いているに過ぎないので、読みにくいということはそれほどないと思います。「鹿だと思って射ようと思ったけど、違和感があったので近くに寄って見てみたのだが、やはり体は鹿の皮だ」というような内容です。

 

しかし、古文には一文に2回も3回も主語が変わってしまう文があります。その場合、どこから主語が変わっているのかをちゃんと判別することで話の流れをちゃんと読みとるようにしましょう。

 

主語と述語、すべての基本ですね。