本郷高校のH25年数学入試問題
今回解いてみる問題はこちら。本郷高校H25年数学の大問4です。
この問題、本郷高校のホームページで問題及び正答率が公開されていますね。大問4は(1)は、172/210(正答率約82%)、(2)は、13/210(正答率約6%)という正答率に大きな差が出た問題でした。特に(2)は正答率が全問題の中で最も低かったです。
しかし実際に解いてみるとそれほど難しくありません。まず図を書いてみると以下のようになるはずです。
(1)はそのままですね。中点連結定理を使って考えてみましょう。EF=1/2AC、FG=1/2BA、GE=1/2CBとなり△ABCと△EFGは辺の比が2:1で相似の関係にあるといえます。よって面積比は相似比の2乗となるので、4:1。つまり、△EFGは1/4Sとなるわけです。この問題は正解率が高くても不思議ではありません。
(2)は重要なポイントがわかりさえすれば簡単な問題です。△EFGの3点E、F、Gからそれぞれの対辺におろした垂線の交点(△EFGの「垂心」ともいいます)は、△ABCに外接する円の中心O(△ABCの「外心」ともいいます)とどんな関係になるでしょうか。
まず、△ABCの外心は△ABCの各辺AB、BC、CAの垂直二等分線の交点になります。(中1の作図の応用問題でも出題されます。)つまり、外心OはBCの中点Fから垂直に伸ばした線上にあるわけです。ところで、中点連結定理より、BC//EGなので、△EFGの頂点Fから辺EGにおろした垂線は辺BCとも垂直になります。他の頂点から対辺におろした垂線も同様です。
よって、△EFGの垂心P=△ABCの外心Oとなるわけです。したがってPC=OC=2となります。またFC=1/2BC=t
そうするとPF=OF=√OC²ーFC²=√4ーt²
よって△PBCの面積は、2t×√4-t²×1/2=t√4-t²
となります。
高1の数Aでも外心や内心を詳しく勉強するのですが、難関校を受験するならば内心、外心、重心くらいはちゃんと理解しておきたいところですね。